①靭帯性外反母趾
中足部の横アーチを支えている横中足靭帯(中足関節)が、伸びたり緩んだりしてしまい、親指が小指側に大きく曲がっている状態(開張足状態)の外反母趾のことをいいます。
②仮骨性外反母趾
親指そのものは大きく曲がっていないものの、親指の付け根の骨が異常に発達(仮骨形成)して出っ張り、曲がって見える状態のことをいいます。
歩行時に親指が浮いてしまい、親指の付け根を打ち付けすぎるために起こります。
③混合性外反母趾(最多)
靭帯性外反母趾と仮骨性外反母趾が混合したもので、最も多く見られる外反母趾になります。
特に中高年女性に多く見られます。
最初は靭帯性か仮骨性のどちらかから始まり、加齢につれて両方の要素を混合していきます。
親指の付け根と靴との摩擦により、粘液性の「バニオン」というものが仮骨の上に溜まることがあります。
④ハンマートゥ性外反母趾
指が長くてハンマーのように縮こまっていたり、上を向きすぎている人に起こるものです。
生まれつきで指が長すぎたり、小さめの靴に圧迫されて縮こまってしまったり、大き目・甲高の靴を脱げないように足趾をロック歩行する癖がついてしまった足に起こります。
⑤病変性外反母趾
へバーデン結節・リウマチなどの病変により、著しい変形や脱臼を伴っている状態のものをいいます。
ひどい外反母趾のほとんどがこのいずれかによる変形です。